ついったろぐ 子犬の話

幼稚園くらいのとき、首輪無しで子犬を飼っていて、リードを引いて散歩する姿に憧れた自分はタコ糸で首輪とリードを作った。


しかし、方結びが不完全で、犬はネックハンギングのようになってしまい、もがけばもがくほど首が絞まる状態になってしまった。


必死で暴れるその犬を、傷だらけになりながら開放した母親の姿が印象に残っている。


ゴメン カーチャン ゴメン ポッキー


しかし数十年後母に聞いたら、その出来事はおろか犬の名前、存在さえも忘れていた。


むしろその犬のことを覚えているのは、家族で俺だけ。すこしふしぎ。


子犬の容貌や名前、開放までの手順を事細かに覚えているので、
夢や妄言の可能性は絶対にない。本当に不思議


茶色のポメラニアンみたいな雑種の子犬で、茶色いからポッキー。
その後嫌気が差したのか、家から脱走した。